| 研究課題/領域番号 |
26380284
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| 研究機関 | 東北大学 |
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研究代表者 |
黒瀬 一弘 東北大学, 経済学研究科(研究院), 准教授 (80396415)
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| 研究分担者 |
佐々木 隆生 北星学園大学, 経済学部, 教授 (70091692)
浅沼 大樹 旭川大学, 経済学部, 准教授 (10579965)
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| 研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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| キーワード | 多部門モデル / agent based model / ゾンビ企業 / credit network / 構造変化 / 要素価格 / 需要の飽和 |
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| 研究実績の概要 |
本研究課題はゾンビ企業論が有する３つの非現実的な仮定を批判し，その上で低生産性の企業を速やかに市場から撤退させるというゾンビ企業論が推奨する経済政策の是非を検証することである。その３つの仮定とは，１)新規参入する企業は常に既存企業より高い生産性を有する，２)需要がマクロパフォーマンスに及ぼす影響を考慮していない，３)企業間信用ネットワークがモデルに組み込まれていないである。
昨年度構築した企業間信用ネットワークに関する論文が国際ジャーナルに公刊された。そこでは，企業間および銀行との信用ネットワークを考慮すれば，低生産性の企業を市場から撤退させることが必ずしもマクロパフォーマンスを向上させないことが明らかにされた。
また，多部門モデル特有の部門間の調整に関する分析を進めた。既存の構造変化に関するモデルと均斉成長経路の整合性の問題を検討した。均斉成長経路に焦点を当ててしまえば，企業の生産性格差を説くことはできなくなる。したがって，均斉成長を超える何らかの工夫（実行可能な非均斉成長経路の導出）が必要であると思われる。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
信用ネットワークに関する基本モデルはほぼ完成している。多部門モデルについても改良の方向は定まったように思われる。
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| 今後の研究の推進方策 |
ゾンビ企業論では新規企業の生産性が既存企業のそれよりも常に高いと仮定されている。現実にはそのようなことはあり得ない。新規参入企業の生産性の分布が存在する。このことを組み込んだ信用ネットワークのモデルにおいてゾンビ企業論の政策提言が一般性を有するかどうかを検討する。また実行可能な非均斉成長経路に関する研究を進める。
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