研究課題
基盤研究(C)
不況期に1人当たり所得などのマクロ経済的なパフォーマンスを速やかに回復させるには銀行の追い貸しを抑制し負債を負った低労働生産性企業を市場から撤退させるべきであると主張するのがゾンビ企業論である。この議論は現実の経済における生産に不可欠な企業間の信用ネットワークの存在を無視している。本研究ではそれをモデルに導入し,企業の撤退・参入がマクロ経済的なパフォーマンスに及ぶ影響を分析した。その結果,ゾンビ企業論の主張は一般的には成立しないことを確認した。
経済政策