研究課題/領域番号 |
26380326
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
村田 安寧 日本大学, 総合科学研究所, 教授 (40336508)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 独占的競争 / 市場の歪み / 産業の異質性 / 企業の異質性 |
研究実績の概要 |
産業と企業の異質性を考慮した独占的競争の一般均衡モデルを構築し,市場均衡と最適配分の定性的・定量的分析を行った。はじめに,一般的な効用関数と生産性分布関数を用いて定性的な分析を行い,市場均衡と最適配分の乖離を特徴づけた。特に,部門間の歪みは,効用関数の弾力性と各部門の収入・効用比に依存することを明らかにした。さらに,効用関数と生産性分布関数を特定化し,効用関数の弾力性と各部門の収入・効用比をパラメータに置き換えて定量的な分析を行った。イギリスとフランスのデータからパラメータ値を得ることにより,市場の歪みの大きさを明らかにした。現在,定量分析結果の頑健性を確認中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
定性的な分析を行う際に,一般的な効用関数と生産性分布関数を用いて,市場均衡と最適配分の乖離を特徴づけることができたため。また,定量的な分析を行う際に,効用関数と生産性分布関数を特定化することにより,市場均衡と最適配分の乖離を特徴づける2つの変数(効用関数の弾力性と各部門の収入・効用比)をパラメータに置き換えることができたため。
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今後の研究の推進方策 |
現在,市場均衡と最適配分の乖離を特徴づける2つの変数(効用関数の弾力性と各部門の収入・効用比)のパラメータ値を得るための代替的な手法を用いて定量分析結果の頑健性を確認中である。
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次年度使用額が生じた理由 |
定量的な分析を行う際に,市場均衡と最適配分の乖離を特徴づける2つの変数(効用関数の弾力性と各部門の収入・効用比)のパラメータ値を得る手法が複数あることが明らかになったため。
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次年度使用額の使用計画 |
市場の歪みを定量化する際に,効用関数の弾力性と各部門の収入・効用比のパラメータ値を求めたが,これらの値を得る代替的な方法を用いて,定量分析結果の頑健性を確認する。特に,企業の雇用データを用いた場合と収入データを用いた場合の結果を比較する。
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