研究実績の概要 |
平成27年度は、データから計測される客観的な格差・貧困と人々の主観的な格差・貧困がどのように関連しているかなど、格差・貧困に対する意識を扱った先行研究のサーベイをさらにすすめた後、本研究で実施するアンケート調査「格差・貧困のとらえ方に関する調査」の実施を行った。同データの主な集計作業はおおむね終えているが、本格的な解析は、最終年度(平成28年度)に行う予定である。また、学会発表としては、2015年7月にシンガポール国立大学で行われたEast Asian Social Policy (東アジア社会政策学会)で時間貧困に関する研究を含む3本の論文を報告した。そして、2015年11月に獨協大学で行われた日本応用経済学会では、外国人労働者のソーシャル・キャピタルと主観的厚生に関する研究論文を報告した。 本年度は、同研究に関連する論文・著書として以下のものがあげられる。 Yagi, T., Urakawa, K. and Yonezaki, K., “Happiness and Employment Status”, Tachibanaki, T. (ed.), Advances in Happiness Research: A Comparative Perspective (Creative Economy), 2016.02, Springer. 浦川邦夫「格差感・貧困感研究の動向とその政策含意」『貧困研究』14, 2015.07 浦川 邦夫・姉川恭子「大学への進学・卒業が貧困リスクに与える効果― 傾向スコア・マッチング法による考察―」『統計』, 2015.05.
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