研究成果の概要 |
本研究では、防災政策を市場の失敗との関係で位置づけるための理論分析を行った。人口密集地域における住宅耐震化のように外部便益を持つ防災活動が自発的に供給される場合、防災活動補助金は防災投資を増加させること、および、消防サービスのような防災公共財の供給が、防災活動を促進させる効果をもつことを示した。さらに、地域コミュニティでの防災活動の負担分担のあり方、そして、企業の宣伝による災害被害の過大評価が家計に与える影響についても明らかにした。また、研究成果を国際的なリスク管理問題に応用して、2019年に出版するIhori, McGuire, and Nakagawa(2019)に掲載した。
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