本研究は離職を余儀なくされた労働者の転職行動に職業紹介業がどのような影響を与えたかについて二つの分析を行った。第一は、閉鎖された事業所の離職者の転職行動を分析して結果、①離職者の全員が職業紹介サービスを利用しているわけではないこと、②サービスを利用した人の再就職期間は短く、再就職先での賃金は高いこと、が分かった。第二に、離職を余儀なくされた労働者と自発的離職者の職探し行動について分析した結果、転職の際に希望する年収には、前職での年収、退職理由、職探し方法、入職経路などが影響していることがわかった。そして、希望年収が高い人ほど失業期間を短く、転職1年後の年収が高かった。
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