別個のテーマとして取り扱われてきた、地方歳出の効率化と地方財政調整制度を同時に考察し、地方財政調整制度のあるべき姿を探った。効率化を計測する代表的な手法としては、確率フロンティア分析(SFA)や包絡分析法(DEA)があり、警察費・教育費などの効率化が測定されてきた。いずれの手法とも、非効率性を数値化でき、要因分析できることが特徴である。ただし、注意すべきは、公的部門内での相対的な効率性を測定している点である。この点に着目すると、地方財政調整制度における財政調整の指標の一部に効率化の指標を取り入れることが可能であることを示した。
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