本研究では、 (1) 電球工業で1970年代以降に顕著となった東アジア開発途上国・地域との競争関係と日本企業の事業展開、(2)グローバル競争下におけるLED電球の開発・製造をめぐる地域中小企業の新たな取り組みを明らかにした。さらに電球工業との比較分析の観点から、(3)精密機械企業における経営改革と新たな企業成長の実現および(4)企業城下町における自立指向型中小企業の事業展開の解明にも取り組み、新たな知見を得ることができた。それらを踏まえ、地域貢献を重視し、地域での持続的成長を指向する革新的企業を「地域貢献型中小企業」と位置づけることを提起した。
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