研究課題/領域番号 |
26380431
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
小山 久美子 長崎大学, 経済学部, 准教授 (60315215)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 米国 / 貿易政策史 / 非関税障壁 / 国際標準化 |
研究実績の概要 |
本研究「非関税障壁としての標準化の視点からみた米国貿易政策史」は、特に国際標準化に焦点をあてた歴史分析を行うことで、米国貿易政策史を検討しようとするものである。1995年にWTO(世界貿易機関)が新設された際にTBT(貿易の技術的障害)という、各国の標準化が貿易障壁(非関税障壁)とならぬよう各国の標準化の調和化を図る協定が発効し、各国の標準化政策は貿易政策と密接な関わりを求められるようになった。 本年度は、主に米国議会史料を基に、米国は標準化政策をいつごろから貿易政策としてみなすようになったのかの分析を行い、研究成果は社会経済史学会第83回全国大会(2014年5月24日、同志社大学)で「標準化の視点からみた米国貿易政策史」の発表、そして、WTO新設時に同じく各国の調和化を図る協定が発効した食品安全事項に関する研究成果の発表(本研究では米国の標準化政策と食品安全政策の方向性の比較検討を行う)、Case Study on Change in American Food-safety Policyを経営史学会第50回全国大会(2014年 9月11日、文京学院大学)を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初、交付申請書に記載した研究計画の中で、本年度にWTO(世界貿易機関)での訪問、史料収集を行い、国際標準化機関として代表的なISO(国際標準化機構)とWTOの関わりの分析も予定していたが、この点に関して訪問、分析ができなかった点を持って「やや遅れている」とした。その他の、研究分析や発信の点では概ね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
本研究は、非関税障壁としての標準化の視点からみた米国貿易政策史の分析を目的としている。今後は代表的な国際標準化機関であるISO(国際標準化機構)等のWTOの関係史や、米国の標準化機関、米国国家標準化協会(ANSI)の歴史を分析し、逐次、論文としても纏めていき、成果発表をしつつ進めていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初、交付申請書に記載した研究計画の中で、当該年度にWTO(世界貿易機関)での訪問、史料収集を行い、国際標準化機関として代表的なISO(国際標準化機構)とWTOの関わりの分析も予定していたが、訪問ができなかったため。
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次年度使用額の使用計画 |
したがって次年度は上記の海外史料収集を行う計画にある。またこの外国旅費のほか、論文作成、発信のために必要な国内旅費(国立国会図書館等での史料収集を含む)や、設備備品:文献(関連書籍)、謝金:アルバイト謝金(資料整理等)、その他、複写代(史料収集先での複写代)に研究費を使用する計画にある。
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