研究課題/領域番号 |
26380437
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
古田 和子 慶應義塾大学, 経済学部, 教授 (20173536)
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研究分担者 |
谷本 雅之 東京大学, 経済学研究科(研究院), 教授 (10197535)
瀬戸林 政孝 福岡大学, 経済学部, 准教授 (10383952)
平井 健介 甲南大学, 経済学部, 准教授 (60439221)
伊藤 亜聖 東京大学, 社会科学研究所, 講師 (60636885)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | アジア経済史 / 模倣 / 雑貨 / 商標偽造 / 工業化 / 日本経済史 / 中国 / 台湾 |
研究実績の概要 |
平成27年5月30日に早稲田大学で開催された第84回社会経済史学会全国大会において、『「近代」雑貨、模倣品市場、工業化:1900-2000年代 東アジアの事例研究』と題するパネルを組織し、研究代表者・古田和子、分担者・谷本雅之、平井健介、伊藤亜聖に加えて、リンダ・グローブ(上智大学名誉教授)が報告した。 平成27年8月に京都で開催された第17回世界経済史会議〈The World Economic History Congress, 2015)に、本研究テーマで応募したセッションが採択されたので、”Small Things and Copy Culture in Global Economic Hisotry: From the Perspectives of 19-20th Centuries East Asia" と題するセッションを組織して報告した。報告は、研究代表者・古田和子、研究分担者・谷本雅之、瀬戸林正孝、平井健介、伊藤亜聖のほかに、リンダ・グローブ(上智大学名誉教授),Kai Yiu Chan(Professor of National Cheng Kung University, Taiwan)が担当した。コメントは杉原薫(政策大学院大学教授)、大石高志(神戸市外国語大学教授)、Giorgio Riello(Professor of Warwick University)に依頼した。セッションには数十名の参加者が集まり、活発な質疑応答がなされた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
世界経済史会議でのセッション報告に向けて前年度に国際ワークショップを開催し、そこで指摘された課題について、メンバー各自によるさらなる検討が重ねられたため。
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今後の研究の推進方策 |
平成28年度は、昨年開催のThe World Economic History Congressでアジアの雑貨品とコピー・カルチャーに関するセッションを組織して各自が発表したペーパーをもとに研究を進める。古田はアジアにおける模造品製造の発生と展開を20世紀初頭の中国と日本を対象に分析、谷本は、戦前期日本の玩具製造業において欧米玩具のコピーから日本独自のモデル開発に至る過程を分析、瀬戸林は、中国の蝋燭製造を事例に中国蝋燭がヨーロッパ製キャンドルの輸入に伴ってそれらを模造していく過程と伝統的儀礼に使用される蝋燭の独自の対応過程とを比較検討、平井は植民地期台湾における石鹸の需要を台湾社会の変容過程の中に位置づけ植民地工業化論の精緻化を試みる、伊藤は中華人民共和国期の雑貨製造業の歴史的展開を検討する。これらの研究から導き出された特徴を整理し、研究テーマに対する総合的理解を高め、研究活動の総括とする。
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次年度使用額が生じた理由 |
会計処理の期限に間に合わなかった費用があったため。
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次年度使用額の使用計画 |
資料購入、英文校正費として使用予定。 上記の額は平成28年度に繰り入れて会計処理する。
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