第二次大戦中のイギリスで社会主義者G.D.H.コールが主宰した「ナフィールド・コレッジ社会再建調査」(1941-44年)の全貌を解明する為に「ナフィールド調査」(実態調査)の諸活動と戦後の課題を討議した「プライベート・コンファレンス」(理論構築)の両者の内実を実証的に明らかにした。「ナフィールド調査」は、全国規模での産業調査、労働者・女性の口述証言を採録し、戦後再建に向けて、産業再建、教育、社会サーヴィス、地方行政等についての報告書(計69本)を政府や「ベヴァリッジ委員会」に提出していた。一方で、政府側の否定的な反応や大学上層部との確執も踏まえ「ナフィールド調査」の意義と限界を明らかにした。
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