| 研究課題/領域番号 |
26380450
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| 研究機関 | 北海道大学 |
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研究代表者 |
宇田 忠司 北海道大学, 経済学研究科, 准教授 (80431378)
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| 研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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| キーワード | コワーキング / コワーキングスペース / 共有・共創型ワークスペース / 全数調査 / 運営 / 立地 / 稼働 / 記述統計 |
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| 研究実績の概要 |
本研究の目的は，コミュニティ型ワークスペースにおけるコラボレーションの生成・展開過程を解明することである。具体的には，聞き取り調査や参与観察，アクション・リサーチといった質的手法と大規模サーベイという量的手法を併用し，研究を遂行していく予定である。
研究期間の3年目である平成28年度の主要な成果として，(1)「日本のコワーキングスペースの運営の現状と課題」，(2)「コワーキングスペースの実態調査：2014年時点の立地データの分析」，(3)「コワーキングスペースの実態調査：2014年時点の稼働データの分析」，(4)「共有・共創型ワークスペースの実態調査：2016年度調査の概要報告」，が挙げられる。いずれも，コミュニティ型ワークスペースの運営実態や特徴について明らかにすることを目的としている。
(1)では，平成26年に国内のほぼ全てのコワーキングスペースを対象に実施した調査にもとづき，当該スペース運営（方針、競合、連携）の現状と課題が整理されている。(2)と(3)では，(1)と同じ調査にもとづき，国内のコワーキングスペースの所在地やその人口規模，アクセス性といった立地特性や，稼働期間や開設・閉鎖数の推移といった稼働状況が詳細に記述されている。(4)では，平成28年に国内のほぼ全ての共有・共創型ワークスペース（コワーキングスペースだけでなく，ファブラボのようなものづくりスペースなども調査対象として追加。詳細な定義は研究成果を参照。）を対象に実施した調査にもとづき，国内の当該スペースの運営実態が，①施設，②運営組織，③戦略，④活動，⑤利用者，⑥成果，という6つの包括的視点から示されている。
コワーキングスペースやファブラボなどに代表されるコミュニティ型ワークスペースに関する経験的な知見は依然として不足しているため，上記の成果は，一定の理論的・実践定義を有すると考えられる。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究の目的は，コミュニティ型ワークスペースにおけるコラボレーションの生成・展開過程を解明することである。
研究期間の3年目である平成28年度は，コミュニティ型ワークスペースの運営実態や特徴に関する発展的な成果を提示できた。具体的には，国内のほぼ全てのコワーキングスペースを対象にした調査にもとづき，当該スペースの運営実態や課題，立地特性，稼働状況に関する論文を執筆した。くわえて，国内のほぼ全ての共有・共創型ワークスペースを対象にした調査にもとづき，当該スペースの運営実態に関する記述統計分析の結果を発表した。これらは，本研究の理論枠組みの構築・精緻化やワークスペースの利用者に関するサーベイや聞き取り調査など，今後の研究活動の遂行におおいに資するものである。
以上のことから，本研究はおおむね順調に進展しているといえる。
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| 今後の研究の推進方策 |
研究を推進するための主要な方策として，これまでに実施した関連する調査・研究等の過程で構築したコミュニティ型ワークスペースに関わっている個人や組織との関係を活用していくことが挙げられる。具体的には，コワーキングスペースやファブラボなどの場で生成・展開されるプロジェクトに参画するメンバーに直接アクセスすることや，当該スペースの運営者や推進を図る団体・組織（たとえば，研究代表者が運営メンバーとして参画していた国内初の産官学によるコワーキングの支援組織など）に協力を要請する。こうした方策を通じて，調査・研究の実現可能性や進捗度を高めていく。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
平成28年度は，(1)コミュニティ型ワークスペースの代表的事例の一つであるコワーキングスペースの運営実態や特徴に関する発展的な知見の提示，(2)コワーキングスペースだけでなくファブラボのようなものづくりスペースなども対象に追加した大規模質問票調査の実施と初歩的な分析に取り組んだ。その結果，研究実績の概要等で記しているとおり，研究を発展させることができた。
ただ，上記の活動に優先的に取り組んだため，実施を予定していた当該スペースの利用者調査に関わる旅費や人件費等を翌年度に繰り越すことにした。
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| 次年度使用額の使用計画 |
繰り越した助成金については，平成29年度から本格的に取り組む予定であるコミュニティ型ワークスペースの利用者調査に関連する経費として執行する予定である。
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| 備考 |
北海道大学コワーキング研究コミュニティ
https://ja-jp.facebook.com/rcoc.jp/
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