研究課題/領域番号 |
26380476
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研究機関 | 国際基督教大学 |
研究代表者 |
稲葉 祐之 国際基督教大学, 教養学部, 上級准教授 (00363995)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 社会問題の解決 / ソリューション / 企業家 / 共同企業家 / 問題解決コミュニティ / 市場 |
研究実績の概要 |
本研究では「問題解決」を鍵概念に、1.問題解決コミュニティを通じて社会問題のソリューションを提供する社会企業家の問題解決プロセスと、2.市場において社会問題のソリューションを提供する企業家の問題解決プロセスとを比較分析する。その際には、共同企業家・中核組織・問題解決コミュニティの活動とソリューション生成に必要なリソースとイノベーションという二つの要素に注目して分析を進めた。まず1.については、計画初年度は前研究での分析枠組みをそのままに、地域再生以外の問題解決を取り扱うための枠組みを。その成果として、下記論文を執筆した。 稲葉祐之,2014.「共同企業家:複雑な問題の解決者としての企業家」,宮本又郎・加護野忠男+企業家研究フォーラム 編,『企業家学のすすめ』,有斐閣,248-262頁. 次に2.に関して、市場における社会問題解決の分析枠組み構築のための文献レビューをおこない、下記の学会発表を行った。 稲葉祐之,2014.「社会問題のソリューション生成プロセス:市場化されたソリューション」,『組織学会 2014年度研究発表大会』(北海道大学),2014年 6月 22日. 稲葉祐之,2014.「社会問題解決のソリューション:結核の事例」,『2014年度企業家研究フォーラム年次大会』(大阪大学中之島センター),2014年 7月 19日.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
病気療養のため。
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今後の研究の推進方策 |
平成27年度は、1年間の予定でサバティカル・リーブが与えられ在外研究期間となることから、関連する研究者の多さと資料の豊富さを勘案して研究拠点を英国に移す。この間は、日本での調査は行わず、理論研究を中心に進める。まず2.に関しては、前年度に引き続き市場において社会問題のソリューションを提供する企業家の問題解決プロセスについてのレビューを継続する。 また1.の企業同企業家と問題解決コミュニティによる問題解決に関しては、引き続き事例研究の範囲を地域再生からより広い問題に広げて分析を続ける。
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次年度使用額が生じた理由 |
体調を崩し病気療養していたため、研究を予定通りに遂行できなかった。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度予算額とあわせ、英国での調査旅費等に充当予定である。
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