研究課題
(1)Corporate Social Responsibility and the Cost of Capital: Evidence from Japanese Firms 本研究の目的は、日本企業のcorporate social performance (CSP) と資本コストの決定との関連を検証することであり、検証結果は、市場型金融システムへの移行が進む過程で、CSPは機関投資家が直面する情報の非対称性を縮小し、要求するリスクプレミアムを低下させていることを示唆している。(2)Management Forecast Bias and Corporate Social Responsibility Awareness:Evidence from Japan 本研究は、金融機関の社会的責任行動をその機関の市場におけるtrust buildingととらえて、わが国銀行業の市場流動性リスクとCSPとの関係を実証分析しており、実証結果は、trust構築ための長期的視点に立ったCSR活動は、日々の流動性管理という短期的な流動性管理とは整合性を持たないことを示唆している。(3)Management Forecast Bias and Corporate Social Responsibility Awareness: Evidence from Japan 本研究は、CSPで示される日本企業のCSR意識の高さが、経営者の自己規律とそれに支えられた経営者予想の質とどのように関連しているのか、企業利益に関する経営者予想およびimplied cost of equity (ICE)の推計値を用いて検証することであり、CSPが高い企業ほど経営者予想の制度は高く、経営者の楽観的予想は抑制されるが、保守的予想のバイアスを有する企業グループでは、CSPの高い企業ほど資本コストが高いという結果が得られた。
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Social Responsibility Journal
巻: 印刷中 ページ: ー
2017日本ファイナンス学会Proceedings
巻: ー ページ: ー
Waseda University Institute of Finance, Working Paper Series
巻: WIF-16-004 ページ: 1-29