研究課題/領域番号 |
26380511
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研究機関 | 宮城大学 |
研究代表者 |
櫻木 晃裕 宮城大学, 事業構想学部, 教授 (10331604)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | セミプロフェッション / キャリア開発 / マネジメント能力 / 公立学校組織 / 養護教諭 / 国際情報交換・韓国 |
研究実績の概要 |
本年度の研究実績については、次の通りである。 学会発表2編:1.産業・組織心理学会第30回全国大会「リーダーシップ認知とモティベーションとの関係性 -理想と現実のリーダーシップ・スタイルの差異-」(北海学園大学)、2.人材育成学会第12回年次大会「キャリア中期の危機にかかわる現状と課題 ―モティベーションの視点からの考察―」(明治大学)、報告書1編:1.A県養護教諭会「養護教諭の仕事意識と仕事行動に対する多面的考察 ―A県養護教諭会― 報告書(全84頁)」である。 また、付随する調査研究については、B県養護教諭研究協議会およびC県高等学校教育研究会保健体育部会養護教諭部会において、ヒアリング調査、基調講演、マネジメント研修、研究発表指定討論、これまでの養護教諭にかかわる調査研究(全国養護教諭連絡協議会研修会平成23年度・平成24年度、D県養護教諭研究会冬季研修会平成22年度・平成23年度、E県養護教員研究会研修会平成23年度・平成25年度)の報告、アンケート調査(養護教諭の仕事環境・仕事意識・仕事行動に関する調査)を実施した。 さらに、2月に韓国日本近代学会『日本近代学研究』第48集(5月発刊)に「リーダーシップ認知とモティベーションとの関係性 -理想と現実のリーダーシップ・スタイル差異から-」を投稿して査読付き論文として掲載が決定している。また、5月開催予定の韓国日本近代学会第31回春季国際学術大会においても、「組織成員のキャリア発達にかかわる実証的考察―「風姿花伝」の視座から―」の発表許可がなされている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成26年度の研究達成目標として設定したものは、①「セミプロフェッション」の概念規定、②学校組織における「養護教諭」の機能と役割の検討、③養護教諭に対するこれまでの「CDP」の検討であり、これらに基づいて研究フレーム・ワークを設定する、追加概念を抽出する、研究方法の整合性を確認する、いずれも予定通り進行している。また、B県養護教諭研究協議会およびC県高等学校教育研究会保健体育部会養護教諭部会に対するヒアリング調査(定性分析)、アンケート調査(定量分析)についても、滞りなく実施されて、平成27年度の研究に引き継がれている。さらに、分析の比較対象として想定している韓国についても、5月の春季国際学術大会において研究評価を試みる。 研究成果については、上述のように学会発表2編、報告書1編があり、論文1編の掲載が確定していることは、自己評価の一定の基準を満たすものであると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
平成26年度における研究の進捗状況は、概ね当初の予定通りであることから、平成27年度における研究進行予定については大きな修正はない。これまでご協力いただいた全国養護教諭連絡協議会および都道府県レベルの養護教諭研究会には、より精緻な分析のための追加的ヒアリング調査を試みるとともに、早期に養護教諭の能力開発のための「CDP」の一部を試行実施することを協議する。 また、平成26年度に実施したB県養護教諭研究協議会およびC県高等学校教育研究会保健体育部会養護教諭部会に対する調査報告書を作成して、それを基本データとして体系的な「CDP」開発の基本的視座を確立することを試みる。さらに、平成27年度の研究実績についても、論文として学術誌への掲載投稿を目指すものである。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成26年度については、調査旅費3回・会議費3回として予定していたものが、調査対象の組織からの招待(先方の旅費・宿泊費負担)2回となり、会議費と併せて、計上無しへと変更された。また、ヒアリング調査の反訳謝金についても、先方の負担により計上無しへと変更された。
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次年度使用額の使用計画 |
平成27年度については、外国旅費1回(5月実施)、国内旅費2回と、それに併せて会議費2回、反訳謝金、通訳謝金を予定しており、これらについては当初通りの予算執行が想定されている。また、前年度の未使用分については、本年度調査の回数および日数の拡充に充当される予定である。
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