先行研究ではオープン・イノベーションは研究開発(R&D)の成果にプラスの影響を及ぼすことが示されている.しかしながら,近年の研究ではオープン・イノベーションとR&D成果は逆U字型の関係であることが指摘されている.本研究は学術機関との交流と営利組織との交流を分けた上で,各々がR&D成果に与える影響について分析を行った.本研究ではオープン・イノベーションにおけるコストは主に営利組織との交流に起因し,これらのコストは情報漏洩対策に関連していることを指摘した.さらに,学術機関と営利組織では外部交流の際の組織管理の方法が異なるため両方同時に実行した際にもコスト発生により成果が悪化することを指摘した.
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