「比較劣位優良企業」は当該国の比較劣位産業にあって例外的に成功し,活躍している優良企業である。当該企業は経営思想が明確で,企業者行動が経営を特徴付けている点に特長がある。市場環境の変化を冷静に見極め,自社の競争優位の発揮可能な分野を抽出する能力に優れ,ニッチ市場を開拓するだけでなく,新規市場の開発にも成功している。これらが当該企業の経営戦略上の強みである。 比較劣位の下では,自社の戦略を社員と共有し,社員の動機付けを高め,社員の能力開発に力を入れ,社員の就業目的と会社の経営目的を合致させることは特に重要である。それが当該企業の経営組織上の強みである。
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