研究課題/領域番号 |
26380547
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
陳 晋 立命館大学, 経営学部, 教授 (20341670)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 中国製造業 / 中国市場戦略 / 産業高度化 |
研究実績の概要 |
2015年2月に華為科技など有名な企業を含める広東省の深セン市にある多数のローカル企業に対して調査した結果を2015年の前期にまとめた。それに、2015年の8月5~8日に山東省青島市にあるハイセンス、ハイセンス日立、ハイアール、国風薬業など中国企業と日中合弁企業を調査した。 これらの調査結果を2015年9月12~13日に開催されたアジア経営学会第22回全国大学で「産業高度化中の中国企業の現状と課題」という研究成果を報告した。また、関連内容を2016年の6月に開催される産業学会第54回全国研究会で発表し、査読論文として公表していく予定である。 ちなみに、2015年の9月17~24日に台湾の台北市にある智冠科技、中華航空、日勝生加賀屋や台中市にある捷安特自転車グループなどの企業に行き現地調査を行った。 また、2015年5月に英文の論文“Emerging Market Changes in Asia and Corporate Strategy Conversions”を『立命館経営学』第54巻第1号から公表された。さらに、2015年6月にドイツのUniversity of Duisburg-Essenで開催された国際学会で研究成果“The Chinese Automobile Market and the Strategies of European, American, Japanese, Korean and Chinese Auto Makers”を発表した。2016年の3月に晃洋書房から出版された新書『東アジアの地域経済発展と中小企業』に共著者として第5章「日本中小自動車部品メーカーの中国市場進出戦略」を執筆した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
最近、中国の経済状況は大きく変化しているので、本研究の焦点も現実に合わせて変えざるを得ない。具体的に中国の経済成長減速や海外輸出停滞に伴って、内外企業の戦略も従来の市場規模拡大から環境改善や生産性向上への変換を迫られている。それ故に、中国産業高度化や企業のグレードアップが新しい研究焦点になりつつある。 また、2016年の2月に中国現地企業の追加調査も実施し、研究成果を拡大していくつもりであったが、企業との調整が上手く行かなかったため、今年の夏に延期した。その代わりに、学生を引率の機会を得て、2015年の9月17~24日に台湾の台北市にある智冠科技、中華航空、日勝生加賀屋や台中市にある捷安特自転車グループなどの企業に行き現地調査を行った。
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今後の研究の推進方策 |
今後、現地調査に基づいて、新興産業へ転換しながら進化する中国企業の動きを観察し、産業高度化の圧力の下にあるローカル企業のグレードアップを分析している。具体的に、新しい研究成果「中国企業イノベーションの新しいパターンに関する研究」を2016年6月に開催される産業学会第54回全国研究会で発表し、査読論文として公表していきたい。 また、中国経済が直面している課題を分析しながら、中国市場における日本企業のリスクとチャンスを認識して、日中企業協力の新しい道を探している。2016年7月にインドのInternational Management Institute KolkataでAsia-Pacific Economic Association主催の学会で「The Risk & Chance of Japanese Enterprises in Chinese Market」を発表していきたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
2016年2月に予定された中国現地調査が現地企業との調整が上手く行かなかったため、2016年の夏に延期した。
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次年度使用額の使用計画 |
2016年度に積極的に中国現地調査や海外学会発表を行う予定である。少なくとも7月にインドで開催される国際学会の参加と発表、および8月か9月に中国市場と企業の現地調査が予定される。 また、研究室用や現地調査用パソコンなど用品の更新も計画している。
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