研究課題/領域番号 |
26380555
|
研究機関 | 甲南大学 |
研究代表者 |
前田 正子 甲南大学, マネジメント創造学部, 教授 (20596192)
|
研究分担者 |
佐藤 博樹 中央大学, 戦略経営研究科, 教授 (60162468)
BOYLES Corinne 甲南大学, マネジメント創造学部, 教授 (30555488)
吉田 千鶴 関東学院大学, 経済学部, 教授 (70339787)
|
研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
キーワード | 大学生 / 教育 / 進路満足度 / 獲得能力 / 職業体験 / 職場満足度 / 就労継続 / ライフコース選択 |
研究実績の概要 |
本研究では大学生が職業意識を涵養し、適職をみつけ、就労を継続し、社会人として自立していくためには、どのような支援や仕組みが必要かを検討し、大学生へのキャリア教育や就労支援及び卒業後の就労継続・転職支援などについての政策提言を目指す。研究では互いに補完し合う2つの調査研究を行うこととした。調査の1は大学生及び就職数年の若手社員への効果的な就労・就労継続支援策やライフコース選択を左右する要因について探るために、卒業直前から就職後3~4年目までの追跡調査。調査の2は職業意識を育成するために効果的な職業体験の在り方を探るため、日米の学生の職業体験・就業意識の比較調査である。 2015年の3月に卒業直前の学生への調査を実施し、卒業生のほぼ全員から調査回答を得ることができた。この調査においては、日米の学生比較を行うため、米国で実施する調査と同じ内容の質問項目を付加して実施した。さらに、2015年の1月には卒業後2年目、卒業後1年目の社会人に調査を実施した。今年度は2013年3月に卒業した学生の卒業前調査及び卒業後の調査のデータをマッチングさせて分析を進め、就労継続や職場満足度と在学時代のデータとの様々な関連を見ている。 今後はそこから発見した論点やフレームワークを用い、調査サンプルの蓄積が進んだ時点でさらなる分析を実施し、効果的な大学での教育やキャリア支援の効果、学生自身 の学習への取り組みや大学での獲得能力と就労との関係をより深く見る予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究はおおむね予定通りに進展している。卒業直前の学生を対象とした調査を卒業判定公表日から卒業式までに実施し、殆どの学生から調査回答を得ることができた。また社会人となった卒業生への調査も実施した。この調査では実家に調査表を郵送するだけでなく、 インターネットでの調査も実施した。有効回答は卒業生334人のうち、約半数となっており、今後はより回答者数を増やすのが課題である。 また卒業直前の学生を対象とした調査は日米の学生比較を行うため、米国で実施する調査と同じ内容の質問項目を付加して実施した。現在この調査票は英文に翻訳され、米国デラウェア大学の研究協力者が精査し、デラウェア大学での調査実施準備中である。以上のように調査は予定通り進んでいる。
|
今後の研究の推進方策 |
初年度は予定どおり調査を実施した。現在は2013年3月に卒業した学生の卒業前調査及び卒業後の調査のデータをマッチングさせて分析を進め、就労継続や職場満足度と在学時代のデータとの様々な関連を見ている。 今後はより精緻に分析をすすめ、その分析で発見した論点やフレームワークを用い、調査サンプルの蓄積が進んだ時点でさらなる分析を実施し、効果的な大学での教育やキャリア支援の効果、学生自身の学習への取り組みや大学での獲得能力と就労との関係をより深く見る予定である。また2016年は米国での調査の実施も予定しており、調査データ入手後は、職業経験の日米学生比較も行う予定である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
今年度未使用額が発生したのは、調査入力業務に関しての発注が年度を越したためである。複数の業者から見積もりを取り、その後、業務契約を結ぶ準備過程に時間がかかり、初年度中に発注できなかったためである。
|
次年度使用額の使用計画 |
契約事業者が決定次第、調査回収した調査表のデータ入力を発注する予定である。また今年度は引き続き、卒業直前4年生と社会人調査を実施するとともに米国での調査も実施する。
|