研究課題/領域番号 |
26380563
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
鍾 淑玲 東京工業大学, 社会理工学研究科, 准教授 (30381338)
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研究分担者 |
矢作 敏行 法政大学, 経営学部, 教授 (40230289)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 小売国際化 / 日本型コンビニエンス・ストア / フランチャイジング |
研究実績の概要 |
本研究の研究目的は、日本型コンビニエンス・ストアの国際化プロセスを明らかにし、日本型コンビニエンス・ストアの海外移転モデル、および国際化プロセスの特徴と影響を明らかにします。研究方法は、まず、文献レビュー、情報検索データベース、企業の公式サイト、企業インタビューなどを通じて、日本型コンビニの国際化戦略の概要を把握します。次に、日本型コンビニが国際化を行っている焦点市場を対象に、現地市場における実態調査、企業インタビューを実施します。最後に、個別企業や国・地域を対象とした分析結果をまとめて、日本型コンビニエンス・ストアの海外移転モデル、および国際化戦略の特徴と方法を明らかにします。 平成27年度の研究実績は主に以下の通りです。 1.初年度に行った台湾におけるファミリーマートの国際化プロセスの研究成果が、海外のジャーナルに掲載されました。 2.平成26年度から27年度にかけて行ったファミリーマートの国際化戦略およびタイにおける現地化プロセスの2つの研究成果を、2つの国内学会および1つの海外学会において口頭報告しました。 3.ほかに、日本および中国において、日本型コンビニの国際化に関する企業インタビューを数回実施し、中国の上海・蘇州などにおける日本型コンビニの実態調査を実施しました。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
日本の大手コンビニ各社が重点的に国際化を進めている国はアジアに集中していますが、われわれは予備調査を含めて、そのなかのインドネシア、ベトナム、タイ、台湾、中国における現地調査を実施しました。さらに、それらの研究成果は国内外の学術学会および学術論文において続々発表しております。また、事例研究を通じて、コンビニの国際化に関する理論フレームワークの作成への試みも行っております。
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今後の研究の推進方策 |
まず、昨年度に実施した中国の上海・蘇州における現地調査の結果をまとめて、さらに成都や広州などの地域における現地調査を実施する予定であります。その後、考察した成果を学会などにおいて公表し、さらに、昨年度、情勢不安定で実現できなかった東南アジアの一部の地域における現地調査を行う予定です。最後は、これまでに数ヵ国において調査した日本型コンビニの国際展開を比較分析し、日本型コンビニの国際化に関する理論構築を行います。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度使用額が生じた最大の原因は海外調査の回数に関連しています。理由は、前年度に実施した現地調査の結果をまとめと発表に、多大な時間を費やし、昨年度の海外における現地調査は中国の上海・蘇州にとどまりました。さらに、一部の東南アジアの国々における現地調査も計画していましたが、海外情勢の不安定かつ企業のご都合で延期されました。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度は共同研究者同行で、いくつかの海外調査、および国際会議における学会報告が予定されています。計画通り予算を実行できる見込みです。
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