日本とイタリアという文化的・法的に異なる国での農産物および農産加工品のマーケティングに焦点を当て、インタビューやフィールドワークといった手法を用いたアプローチにより収集されたデータの分析と解釈を通じてその特異性がどのように競争優位性を創出できるのかを明らかにし、どのような生産者価値と消費者価値を提供しうるのかを説明した上で、地域活性化概念のさらなる精緻化を試みた。アメリカ的マーケティングの枠組みでは説明ができない現象をとらえる新しい分析概念を導出した。地理的表示制度は商標とは異なるメカニズムと意義を持つことも明らかにできた。
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