本研究では、広告コミュニケーションの受容に関わる消費者の広告に対するリテラシー(メタ認知的知識)を考慮に入れた広告効果モデルの構築を目指した。具体的には、米国等で議論が重ねられてきた説得知識モデルに着目し、これらの考え方を既存の広告効果モデル(情緒型モデル)に取り入れた拡張を検討した。 説得知識概念の尺度開発を行い得られた簡易的尺度を用いて実施した国内調査からは、国内消費者の説得知識の得点が明らかになった。その上で、説得知識概念を取り入れた広告効果モデルの構築を行った。その結果、消費者の広告への懐疑意識が広告態度を通じてブランド態度、購入意向に与える影響と今後の課題が明らかになった。
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