本研究では、組織文脈を理解するためのキーワードとして「自律的組織」という鍵概念を採用した。自律的組織という組織コンテクストの中で、マネジメント・コントロールにはいかなる役割が求められ、どのように設計され、運用されるべきかを先行研究と国内企業の事例分析によって考察した。本研究の貢献は以下の2点にある。1つめは、自律的組織では、多様なコントロール手段が併用され、コントロールパッケージとして運用されていることが確認できた。2つ目としては、自律的組織においては、予算管理システムに代表される管理会計情報についても、運用方法が従来とは大きく異なっていることを明らかにした。
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