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2017 年度 実績報告書

社会学的データ分析へのランダム行列理論の応用にかんする研究

研究課題

研究課題/領域番号 26380658
研究機関立命館大学

研究代表者

中井 美樹  立命館大学, 産業社会学部, 教授 (00241282)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2018-03-31
キーワード社会調査データの分析 / ランダム行列理論 / 欠損値データの処理 / 共分散行列
研究実績の概要

本プロジェクト最終年度である平成29年度には、主に3つの課題、(1)行列理論の応用と欠損値を含む大規模社会調査データセットの最適化、(2)反復調査データの分析、(3)国際学会での成果の報告、を柱に研究に取り組み成果をあげた。第一の成果は具体的には、社会調査データにほぼ必然的に発生しうる欠損値の問題にかんし、欠損値が存在するデータセットを扱う際によく用いられるリストワイズ削除法を適用する場合の最適化の手法を開発した。新規のアルゴリズムにより、回答者と変数について最適なデータセットを選択して分析対象とすることができる。さらにこれを実行するためのアルゴリズムを Matlab およびRにより作成した。第二に具体的に、反復社会調査データを用いた分析を進める中で、複数年次にわたる繰り返しのクロスセクション調査を扱う際の、データの欠損のために生じる可能性のあるバイアスについて検討を行った。年次によって欠測サンプルによる推定のバイアスが生じる可能性があるため、サンプリングウェイトを考慮した分析を進めた。この研究はミラノビコッカ大学の研究協力者との共同研究により進めており、知見は論文(英語)としてまとめている最中である。(1)および(2)の一部の研究成果については国際学会(IFCS2017 および CLADAG2017)において報告し、手法の応用領域についてや、欠損データの対処手法についてなど多様なフィードバックを得ることができた。近年の統計分析技法の顕著な発展に比して、欠損データへの対処手法は調査データ分析においてはあまり注意が払われないが、起こりうる推定バイアスを回避するための技法という点で、本研究成果は重要な意義を持つ。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2017 その他

すべて 国際共同研究 (2件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 3件)

  • [国際共同研究] Siena College(米国)

    • 国名
      米国
    • 外国機関名
      Siena College
  • [国際共同研究] Milano Bicocca University(Italy)

    • 国名
      イタリア
    • 外国機関名
      Milano Bicocca University
  • [学会発表] Optimization of the Listwise Deletion Method.2017

    • 著者名/発表者名
      Vernizzi, Graziano and Nakai, Miki
    • 学会等名
      Cladag 2017
    • 国際学会
  • [学会発表] Changes in couples' breadwinning patterns and wife’s economic role in Japan.2017

    • 著者名/発表者名
      Nakai, Miki
    • 学会等名
      Cladag 2017
    • 国際学会
  • [学会発表] Changes in the Gendered Division of Labor and Women's Economic Contributions within Japanese Couples.2017

    • 著者名/発表者名
      Nakai, Miki
    • 学会等名
      IFCS-2017
    • 国際学会

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公開日: 2018-12-17   更新日: 2022-06-07  

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