柏崎刈羽原発立地地域(柏﨑市・刈羽村)、周辺地域(長岡市、新潟市)の住民意識調査、立地地域のリーダーへのインタビュー調査を行い、生活意識、生活構造、社会構造の変容とそれを基底とする地域公共圏の構築可能性の考察を行ってきたが、依然として原発再稼働による地域経済の活性化を期待しつつ、脱「原発依存」への模索に苦悩する地域像が明らかとなった。これに対して周辺地域住民は約8割が脱原発を志向しつつも、5割近くは立地地域の脱「原発依存」へのソフトランディングを支持するものであった。今後同地域が「3.11原発事故以前」の状態に戻ることは想定しにくいが、本研究を踏まえて今後も定点観測を続けていく必要がある。
|