研究課題/領域番号 |
26380679
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研究機関 | 滋賀大学 |
研究代表者 |
鍋倉 聰 滋賀大学, 経済学部, 教授 (50346011)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | シンガポール / 東南アジア / 都市社会 / 団地 / 住宅 / 社会学 / 社会史 / 地域研究 |
研究実績の概要 |
シンガポールは、人口の82%がHDB(Housing and Development Board=住宅開発庁)という団地当局の下にある公共住宅団地に暮らす「総団地化社会」である。その成立は一朝一夕に実現したのではなく、成立と成立後の諸過程において様々なことがあった。本研究は、研究代表者のこれまでのシンガポール研究の蓄積を活かした上で、居住地が団地に収斂され総団地化社会が成立するまでに至る過程(1980年代後半まで)と、成立後の過程(1980年代後半以降)を取り上げることによって、社会史を踏まえて社会学研究を進める。こうしてシンガポールという興味深いながらその内外で十分研究が行われてこなかった都市社会について研究を進めることによって、東南アジア地域研究のほか、住宅の社会学、とくに団地という公共集合住宅を通した、住宅や居住地をめぐる国家と国民の直接的なせめぎ合いに関する社会学研究の発展に寄与することを目的とする。 以上の目的を果たすため、①総団地化社会成立までの過程と成立後の過程に関する諸資料の収集と、②これらの資料をまとめて分析し、それをもとに研究成果を公表する、という2点によって研究を進めている。 今年度は、①資料収集として、シンガポールにおいて40日間の現地調査を行ったほか、アジア経済研究所図書館でも頻繁に資料収集を行った。先行研究、団地当局の資料、過去の現地紙記事、著作物、人々の話といった諸資料の収集と現状調査を行う中で、今年度も前年度に引き続き、過去の現地紙記事の収集と人々の話の収集、現状調査を中心に資料収集を行った。 ②研究成果の公表については、最初期の時代から順に研究をまとめ、HDBの前身機関であるSIT(Singapore Improvement Trust=シンガポール改良信託)が開発した団地に関する研究成果の一部を論文として公表したほか、それに続く論文の執筆を進めており、次年度以降、複数の論文として公表する準備が既にできている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
資料の収集については、当初の計画通りシンガポールとアジア経済研究所で資料収集を十分に行い、順調に研究を進めている。 研究成果の公表については、論文でその成果の一部を公表したほか、それに続く論文の執筆を進めており、次年度以降、11月に一本を公表するのをはじめ複数の論文という形で公表する準備が既にできている。
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今後の研究の推進方策 |
今後も引き続き、資料収集とそのまとめを行うほか、それをもとにした研究成果の公表に一層重点を置いて研究を進めていく。
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