研究課題/領域番号 |
26380692
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研究機関 | 弘前学院大学 |
研究代表者 |
藤岡 真之 弘前学院大学, 社会福祉学部, 准教授 (60405727)
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研究分担者 |
野尻 洋平 名古屋学院大学, 現代社会学部, 講師 (40713441)
鈴木 康治 第一工業大学, 工学部, 講師 (20434334)
本柳 亨 立正大学, 経営学部, 講師 (60506723)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 健康リスク / 健康不安 / 健康行動 / 健康志向 / 消費社会 / 曖昧さ耐性 / 清潔志向 / ナルシシズム |
研究実績の概要 |
本研究は、健康リスクに対して、消費者がどのような意識を持ち、どう対処しているかを量的調査により実証的に明らかにすることを目的としている。3年の研究期間では以下のことを行った。 1年目は、次年度に予定している量的調査に向けて次のことを行った。(1)先行研究の検討(2)仮説の設定と質問紙の作成(3)小規模調査の実施。(2)で設定した主要な仮説は次の6つである。(ア)東日本大震災以前と比べて、健康行動の高まりがみられる(イ)「他者的なものに対する寛容さ」と近似する概念である「曖昧さ耐性」は、健康行動にプラスの効果を持ち、健康不安にマイナスの効果を持つ(ウ)人々のナルシシズム的な側面が健康行動と関連を持つ(エ)清潔志向は健康行動と関連を持つ(オ)世帯を構成する人員が豊かであるほど健康不安が高く健康行動に積極的である(カ)曖昧さ耐性に対して、曖昧な事柄に対処する経験、教育、生活満足がプラスの効果を持つ。 2年目は、前年度に行った小規模調査の結果を踏まえて質問紙を確定し、東京を中心とした首都圏で、20~69歳の男女を対象に量的調査を行った(計画サンプル数:1700、有効回収数:591、有効回収率:34.8%)。 3年目は、調査結果を分析し、学会発表および報告書の作成を行った。 先に挙げた6つの仮説についてはおおよそ次のことが明らかになった。(ア)については、健康行動ごとにばらつきがあり、はっきりしない。(イ)については、仮説が支持された。(ウ)については、4つに分類したナルシシズムのうち2つで関連が認められた。(エ)については、2つに分類した清潔志向が、それぞれ異なる健康行動と関連することが明らかになった。(オ)については、健康不安に関しては仮説が支持され、健康行動に関しては仮説が支持されなかった。(カ)については、教育は効果が曖昧だったが、その他の2つは効果が認められた。
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