研究課題/領域番号 |
26380696
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研究機関 | 大妻女子大学 |
研究代表者 |
鄭 暎惠 大妻女子大学, 人間関係学部, 教授 (10207326)
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研究分担者 |
郭 基煥 東北学院大学, 経済学部, 教授 (10551781)
李 善姫 東北大学, 東北アジア研究センター, 専門研究員 (30546627)
師岡 康子 大阪経済法科大学, アジア太平洋研究センター, 研究員 (80648717)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | ヘイトスピーチ / 表現の自由 / 多文化主義 / 法規制 / 社会意識 / 心的外傷 / ヘイトクライム / 暴力 |
研究実績の概要 |
2014年4月12日、6月28日、9月27日、11月1日、2015年1月31日に開催された「ヘイト・クライム研究会」(主催:師岡康子・前田朗)に、李善姫・郭基煥・鄭暎惠が参加し、研究会前後の時間帯に、「表現の自由」とヘイト・スピーチ法規制をめぐる社会意識調査について打ち合わせを行った。2014年10月12日、青山学院大学国際交流共同研究センターシンポジウム〝多文化共生の現在を問う〟において、鄭暎惠が「ヘイト・スピーチ法規制問題と多文化共生」と題して報告を行った。同年10月19日、公益財団法人基督教イースト・エイジャ・ミッション冨坂キリスト教センター〝「沖縄における性暴力・軍事主義」研究会〟において、「ヘイト・スピーチと心的外傷 ~植民地支配、戦争、性暴力、グローバル化~」と題して鄭暎惠が報告を行った。2015年3月21日、東北学院大学にて開催された〝文部科学省「地(知)の拠点整備事業」関連シンポジウム〟を郭基煥が主催し、鄭暎惠が「ヘイトスピーチと現代社会」と題して報告した。 2014年9月~12月にかけて、「表現の自由」とヘイト・スピーチ法規制をめぐる社会意識に関する調査の調査票を作成し、12月末に大妻女子大学・生命科学研究倫理委員会に審査申請を行い、2月9日に承認された。それに基づき、3月9日・10日に新宿区、3月24日に仙台市、3月30日~4月1日に京都市で、それぞれの選挙人名簿より、1000名ずつ計3000名をランダムサンプリングした。3月下旬~4月上旬にかけて調査票を発送した。 2015年9月に、日本カナダ学会と共催でKent Roach氏(トロント大学教授、憲法学者)を招き、「多文化主義と表現の自由―ヘイト・スピーチをめぐって」と題するシンポジウムを企画し準備を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の計画では、2014年度末までに「表現の自由」とヘイト・スピーチ法規制をめぐる社会意識調査の分析まで終えている予定であったが、①突然11月に衆議院が解散され、12月14日に選挙となったために、選挙人名簿を利用してのランダムサンプリングの予定が後にずれこんだ。②大妻女子大学内での研究倫理審査に予定より時間がかかった、等により、研究の進捗状況が予定より2~3か月ほど遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
「表現の自由」とヘイト・スピーチ法規制をめぐる社会意識調査の結果を分析し、現代日本でヘイトスピーチが社会問題として生起する要因を実証的に解明することから、法規制すべきか否か、また、法規制するとしたら何を法益として、どのような法律や政策を立てるべきなのか提言を行いたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
「表現の自由」とヘイト・スピーチ法規制をめぐる社会意識調査が予定よりやや遅れている関係上、それに関わる消耗品費・旅費・郵送費、入力・分析に関わる人件費の支払いが、次年度にずれ込んでいるため。
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次年度使用額の使用計画 |
平成27年度中には、使用する予定である。
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