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2017 年度 実績報告書

「表現の自由」とヘイト・スピーチ法規制をめぐる社会学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 26380696
研究機関大妻女子大学

研究代表者

鄭 暎惠  大妻女子大学, 人間関係学部, 教授 (10207326)

研究分担者 郭 基煥  東北学院大学, 経済学部, 教授 (10551781)
李 善姫  東北大学, 東北アジア研究センター, 教育研究支援者 (30546627)
師岡 康子  大阪経済法科大学, アジア太平洋研究センター, 研究員 (80648717)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2018-03-31
キーワードヘイトスピーチ / 表現の自由 / 法規制 / 外国人 / 排外主義 / アイデンティティ / 人権 / 共生
研究実績の概要

初めてヘイトスピーチを聞いた時「反感を感じた」71.9%、「驚いた」61.1%、「恐怖を感じた」49.7%の一方、「共感した」8.3%。「街頭で一緒にヘイトスピーチを唱えたい」1.7%、逆に「街に出てカウンター行動に参加したい」は10.4%。ヘイトスピーチを繰り返し聞くうち「違和感が増加した」52.8%、逆に「違和感が減少した」10.4%。
ヘイトスピーチを「表現の自由」と見なすのは23.4%、「法で規制すべき」は47.6%。法規制すべきなのは、「人権を侵害する言動」76.3%、「特定の社会的弱者への憎悪表現」10.9%、「表現の自由を侵害する言動」38.2%、「思想信条の自由を侵害する言動」37%、「特定の政治家への憎悪表現」10.9%。
外国人が増える結果として「日本の文化が豊かになる」70.7%、「社会の活性化」70.4%、「経済の活性化」59.2%、「日本人の働き口が奪われる」34%、「日本の文化がそこなわれる」22.5%。グローバル化で競争は激化、労働条件は悪化し、貧富の格差も拡大、将来への不安や閉塞感が増す中、少子高齢化で日本経済の停滞が懸念されるため、外国人に肯定的期待を寄せる者は少なくないが、外国人が対等・優位になり自分の既得権益が脅かされたり、追い抜かれる場合に排他的な傾向が強まる。「全体主義、排外主義ではなく、一人一人が大切にされ、お互いの個性、豊かさを尊重する、豊かさを分け合い、共に生きる社会を望んでいます。ヘイトスピーチをする人々は社会の中で自分が大切にされているという実感がないのではないでしょうか」(日本籍女性・自由記述より)
ヘイトスピーチのターゲットとされた人々のアイデンティティにダメージを与える、特に子どもの成長に悪影響が大きいと考えられている。コミュニティの中で生きる場合より、孤立無縁でカミングアウトせずに生きる方がダメージが深いと思われる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 図書 (1件)

  • [図書] 沖縄にみる性暴力と軍事主義2017

    • 著者名/発表者名
      宮城晴美・高里鈴代・安次嶺美代子・山城紀子・川田文子・秋林こずえ・鄭暎惠・大嶋果織・山下明子
    • 総ページ数
      201
    • 出版者
      御茶の水書房

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公開日: 2018-12-17  

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