戦後の女性向けメディア通信教育に、日本女子大学家政学部の通信教育、GHQのCIE(民間情報教育局)主導によるラジオ=メディア教育(婦人の時間)がある。両者は戦後の民主化政策のもと、男女平等の理念を日本社会に根付かせる教育機関として登場した。 日本女子大学は戦前から女子家政学教育を手がけてきた伝統を、男女ともに学ぶべき教養科目として刷新した。CIEも日本女性の民主化意識向上を目的にラジオ番組政策を指導する。だが初期理念とは裏腹に、両教育は女性向け家庭的、教養的な内容となり、男女平等を実現する目的は薄れ、次第に女性へとジェンダー化されていくが、一方で女性同士の縁を強める役割を果たした。
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