研究課題/領域番号 |
26380731
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研究機関 | 梅光学院大学 |
研究代表者 |
桑畑 洋一郎 梅光学院大学, 子ども学部, 講師 (50532686)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 社会学 / 社会運動論 / 医療社会学 / 福祉社会学 / 病いの社会学 |
研究実績の概要 |
2015年度は、本研究遂行のために当事者に対する調査を繰り返し実施し、研究を固めることを主として進めた。 また一方で、研究の方向性や議論の内容を確認するために、学会報告を2度行った。それぞれタイトルは、「病んだ当事者の運動に関する分析 ――HTLV-1関連疾患当事者団体を事例に」(於山口地域社会学会)と「HTLV-1関連疾患当事者団体に見る当事者運動の分析」(於日本社会分析学会)である。これらのタイトルから分かるように、当事者に対する調査に基づいて、病んだ当事者の運動を社会運動論的観点から分析する方向へ研究を進めている。 また、論文としては、「HTLV-1への公的疾病対策の論点分析(3)――HTLV-1対策推進協議会における議論を元に」を『梅光学院大学論集』に発表した。これは、HTLV-1対策推進協議会における議論を分析することにより、同協議会に参加している様々なアクターが、それぞれの利害関心からいかなる主張をしており、それらの主張がどのように葛藤・衝突しているのか、また、アクター同士の交渉を通してどのような公的対策が展開されようとしているのかを分析したものの第3報である。 以上のように着実に研究は進展しており、また現在、保育学系の学会誌にHTLV-1当事者の観点から見た保育士養成の問題点を指摘する論文を執筆中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
上記の通り、学会での口頭報告や論文の執筆などが進められており、当初の計画におおむね沿って進展していると言えるため。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は助成の最終年度のため、調査も実施しつつも、基本的には成果の公表に重きを置く年度としたいと考えている。 特に、現在執筆中の論文に加えもう1本ほど社会運動論的な分析を加えた論文を投稿することを考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
3月に実施予定だった鹿児島市での調査が1回中止となったため、発生した。
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次年度使用額の使用計画 |
中止となった調査を次年度早期(5月まで)に実施し研究を進める予定である。
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