「コミュニティ」と「経済」という二つのテーマは、歴史的な展開の中で両者が分離してきたという背景もあり、統合的に扱われることは稀である。しかし本来コミュニティの基盤には人々の経済活動があり、逆に経済システムもまたその内にコミュニティ的性格(相互扶助的な要素)を含むものである。そこで本研究では「コミュニティ経済」という新たなコンセプトを立て、その類型化や理論枠組みを構築するとともに事例研究等を行い、高齢者や若者等を含む多様な人々がコミュニティに包摂されつつ経済的保障が実現されるような社会システムの実現に向けた政策提言をまとめた。
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