• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2014 年度 実施状況報告書

超高齢社会を支える地域の保健医療福祉サービスのマネジメントに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 26380738
研究機関名古屋工業大学

研究代表者

横山 淳一  名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (40314083)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2018-03-31
キーワード健康増進計画 / 健康日本21 / 評価 / 保健師 / 計画策定 / マネジメント / 実態調査
研究実績の概要

1.方法
地域の保健医療福祉サービスに関するマネジメントの現状分析のため,愛知県及び愛知県内の市町村(全54市町村のうち,web上で健康増進計画を公開している32市町村)の健康増進計画について情報を入手し分析を行った。特に,愛知県内の4市町を対象として,それぞれの健康増進計画に記載されている評価指標を抽出し,評価指標を分析するためのデータベースを構築するために,指標の正規化および分類など基本的な加工を行った。また,当該市町に対して,健康日本21(第二次)計画における市町村実施の評価活動実態および課題を明らかにするために,2014年12月にヒアリング調査を実施した。一方,愛知県内の市町村の保健活動を支援する立場にある愛知県健康対策計画グループ担当者および保健所保健師に対してヒアリング調査を実施するとともに,支援を受ける側である市の担当保健師に対して市町村支援に関する調査を実施した。
2.結果
多くの市町村において,計画策定期間が1年半以下の短い期間であり,時間的余裕がないため関係者間で地域の実情について十分検討することができず,計画策定自体が目的となりがちな状況が示唆された。また,市町村,県行政,保健所の三者の関係において,保健所の役割が十分に機能していない可能性が明確となり,保健所保健師の地域健康課題を分析するための支援の必要性が明らかになった。さらに,各市町村においても,健康計画を企画・実施する部署と健康増進事業を実施する部署との関係性が不明瞭となっており,計画を推進する上での実効性のある評価の実施が課題となっている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

・当初予定していた愛知県内の保健医療福祉サービスに関する計画について,約6割の市町村の健康増進計画を収集し,分析することができた。
・愛知県内の4市町の担当者を対象としてヒアリング調査ならびに評価指標に関する情報を得ることができた。
・これらの情報分析結果から,地域包括ケアシステムを構成する健康分野の計画について愛知県およびいくつかの市町の現状を把握することができた。しかしながら,介護分野の計画に関する情報を収集するには至っていない。

今後の研究の推進方策

平成27年度は,前年度の調査結果から明らかになった計画作成時および計画実施,評価時の課題について,都道府県行政,保健所,市町村担当者,それぞれがどのような対応をしていくべきかポイントを明らかにしていく。そのために,前年度のヒアリング調査対象をさらに拡大し,計画を効果的かつ適切にマネジメントしている市町村を特定していくとともに,全国で報告されている地域包括ケアシステムおよび保健医療福祉サービスのマネジメントに関する先進事例を分析し,その計画・運営・改善のマネジメント方法について詳細に分析し,保健医療福祉サービスのマネジメント方法について体系化を試みたい。

次年度使用額が生じた理由

当初予定していた情報分析の実施が年度後半にずれ込んだため,その分析に使用するソフトウェアライセンスの購入にかかる費用が年度をまたいだものとなった。その結果,ライセンス料の当初見積にずれが生じ,予算執行に相違が生じた。

次年度使用額の使用計画

次年度は,保健医療福祉サービスのマネジメント方法に関する事例分析を実施するための,先進事例における調査旅費ならびに前年度に収集した情報の分析のためのソフトウェアライセンス購入に研究費を使用する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 愛知県における健康増進計画策定の現状分析2014

    • 著者名/発表者名
      日置崇博, 横山淳一
    • 学会等名
      日本経営診断学会
    • 発表場所
      明治大学駿河台キャンパス(東京都千代田区)
    • 年月日
      2014-11-08

URL: 

公開日: 2016-05-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi