「英国における孤立無業者(SNEP)と社会的企業の役割」から得られた知見は次の通りである。第1に、SNEPは日本特有の現象で、英国ではあまりみられない社会問題である。第2に、SNEPは主に引きこもりがちの中高年の人たちを意味するが、日英には家族ケアと国家福祉との違いがあり、構造的分析をしていく必要がある。第3に、英国の就労のための福祉は福祉改革の目玉で、給付条件の中に就労プログラムを位置づけている。就労の促進は社会的企業などの民間セクターに委ねられることが多い。第4に、就労の場は第二労働市場を受け皿とするのではなく、労働法に則った労働権を保障する必要がある。
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