本研究は、母子生活支援施設における予防強化型ソーシャルワーク実践モデルの構築を目指して、入所時から退所に向けた支援のプロセスを捉え、予防的な働きかけに焦点化して研究を展開した。まず研究Ⅰでは、アドミッションケアに着眼し「入所時アセスメント指標」の開発的研究として、母子生活支援施設の実践現場の協力のもと、M-D&Dの手法により指標の作成を試みた。さらに研究Ⅱでは、全国で先駆的な支援を行っている施設9箇所、21事例(エピソード)から、インケアにおける利用者の変化を促した意図的な予防的働きかけに着眼したヒアリング調査を行い結果の分析を進め、予防強化型ソーシャルワーク実践モデルの骨格を明らかにした。
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