研究課題/領域番号 |
26380753
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研究機関 | 福岡県立大学 |
研究代表者 |
本郷 秀和 福岡県立大学, 人間社会学部, 教授 (90405556)
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研究分担者 |
永田 千鶴 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50299666)
鬼崎 信好 久留米大学, 文学部, 教授 (90148958)
君島 智子 東北福祉大学, 公私立大学の部局等, 助教 (90405910)
荒木 剛 西南女学院大学, 保健福祉学部, 准教授 (90465766)
畑 香理 福岡県立大学, 人間社会学部, 助教 (90625310)
村山 浩一郎 福岡県立大学, 人間社会学部, 准教授 (60389484)
松岡 佐智 福岡県立大学, 人間社会学部, 講師 (00405557)
田中 将太 久留米大学, 文学部, 助教 (10787724)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 高齢者虐待 / 政令指定都市 / 介護支援専門員 |
研究実績の概要 |
本研究では、養護者等による高齢者虐待につながりやすい兆候(以下、虐待兆候)を発見する介護支援専門員の課題と支援のポイントを地域包括支援センターにおけるソーシャルワークの視点から明らかにしていくことを目的としている。 これまでの研究実績として、①文献研究、②介護支援専門員全国6政令市実態調査、③地域包括支援センターへのヒアリング調査等を実施してきた。その一部は、学会誌や研究誌、学会報告等で少しずつ成果報告してきた。具体的に、①として、先行研究の資料収集及び整理、家庭内における高齢者虐待の予兆に関する資料収集、資料の分析を通じて虐待兆候と思われる具体的状況の把握等を行った。②については、全国6政令市(仙台市・静岡市・岡山市・北九州市・福岡市・熊本市)にある介護支援専門員へ郵送調査を実施し、集計及び分析を行った。③については、全国6政令市(仙台市・静岡市・岡山市・北九州市・福岡市・熊本市)に設置されている地域包括支援センターの社会福祉士等にヒアリング調査を実施した。 平成29年度は総まとめであり、地域包括支援センターのヒアリング調査結果の分析等に加え、研究全体の報告書作成に向けた準備を整えてきている。 現在のところでは、家庭内で生じる高齢者虐待に対して、介護支援専門員の認識は高い状況にはないと考えられた。これはいずれの政令市でも共通していた。地域包括支援センターについては、高齢者虐待時に介護支援専門員との連携が図れている地域とまだ課題がある地域があることが推測されてきている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画全体の進捗状況としては、おおむね順調である。予定していた北欧調査のみ平成29年度の実施予定であるが、その他の文献研究、介護支援専門員実態調査(6政令市)、地域包括支援センターでのヒアリング調査は計画どおり終了した。また、研究の途中成果も全国学会誌等で報告できた。
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今後の研究の推進方策 |
平成29年度は研究の総まとめを行う。具体的には、介護支援専門員と地域包括支援センターとの連携に向けたヒアリング調査の結果をまとめつつ、研究報告書の作成を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
2017年3月に北欧での高齢者虐待防止のシステムと実践に関するヒアリング調査を実施予定であった。しかし、研究代表者(海外ヒアリング担当者)の所属学科の教員の急な退職、事務局長を務める学会の開催、編集委員長を務める学会誌の発行等があり、訪問することができなかった。
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次年度使用額の使用計画 |
2017年9月頃にフィンランドなどでの高齢者虐待防止に関するヒアリング調査を実施予定である。現在、現地研究者などと調整中である。
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