研究課題/領域番号 |
26380755
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研究機関 | 福岡県立大学 |
研究代表者 |
原田 直樹 福岡県立大学, 看護学部, 講師 (80598376)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 不登校 / 学生ボランティア / 不登校・ひきこもりサポートセンター |
研究実績の概要 |
本研究は、不登校児童生徒に必要な支援の在り方を検討するために行う調査研究である。この調査は、福岡県立大学に設置している「不登校・ひきこもりサポートセンター」(以下、サポートセンター)の相談支援活動において、過去、学生からの支援を受け、学校復帰を果たすことができた不登校児童生徒に対する追跡調査である。 28年度は、これまでの計画の達成課題の積み残しであった調査票の修正および学校復帰ケースへの調査実施に取り組み、不登校の時期に考えていたことや支援ニーズ、大学生ボランティア(県大子どもサポーター)の関わりによって与えた影響について明らかにすることを目標としていた。 これらのうち、調査票の試作版を用いたプレ調査の結果を踏まえ、調査票を完成することができた。しかし調査票完成時期が年度の後半にかかってしまったことから、前年度までの登校や社会参加の状況を質問する項目に影響が出ることを懸念し、研究協力者のアドバイスの下、本調査は翌年度の実施となった。 また、プレインタビュー調査の結果を踏まえ、インタビューガイドを完成させた。プレインタビュー調査では、大学生ボランティアの存在が、学習支援による学力の向上、話し相手になることで発達のロールモデルとなること等、研究者の仮説を実証する回答を得ることができた他、大学進学を考えるきっかけとなったというキャリア形成のモデルとしても機能していたことが明らかとなり、これをインタビューガイドに含めることとした。しかし、インタビューガイドの完成に時間を要したため、インタビュー調査は翌年度の実施となった。 29年度は、アンケート調査及びインタビュー調査を実施し、研究課題の達成を目指す。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
調査票を完成することができたが、調査票完成時期が年度の後半にかかってしまったことから、前年度までの登校や社会参加の状況を質問する項目に影響が出ることを懸念し、研究協力者のアドバイスの下、本調査は翌年度の実施となった。また、インタビュー調査についてもインタビューガイドの完成が遅れたため、本調査及びインタビュー調査の実施までには至っておらず、達成度は「遅れている」と判断した。
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今後の研究の推進方策 |
当初の研究期間を1年延長し、アンケート調査及びインタビュー調査を実施する。その結果を解析することで、サポートセンターで支援を受けていた不登校の時期に考えていたことや支援ニーズを明らかにするとともにこの結果を踏まえ、効果のあった支援の内容、大学生ボランティア(県大子どもサポーター)のかかわりの有無によって学校復帰やその後の生活に与えた影響についてインタビュー調査をする。その上で不登校児童生徒への効果的な相談支援活動の方法、大学生ボランティア(県大子どもサポーター)の効果的な活用方法についての支援マニュアルをまとめることを達成する。
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次年度使用額が生じた理由 |
アンケート調査を実施できておらず、調査票の印刷費、配布回収に係る郵送費、回収データの入力に係る人件費が未執行であったため、残額が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
未実施であったアンケート調査を実施することから、調査票の印刷費、配布回収に係る郵送費、回収データの入力に係る人件費を執行する予定である。
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