研究課題/領域番号 |
26380759
|
研究機関 | 東北文化学園大学 |
研究代表者 |
森谷 就慶 東北文化学園大学, 医療福祉学部, 教授 (80382696)
|
研究分担者 |
大竹 伸治 東北文化学園大学, 医療福祉学部, 准教授 (40382577)
若林 真衣子 東北文化学園大学, 医療福祉学部, 助教 (70550549)
尾形 倫明 東北医科薬科大学, 医学部, 助教 (60633675)
たら澤 邦男 東北大学, 医学系研究科, 助教 (30632806)
|
研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
キーワード | 精神障害 / 就労支援 / プログラム開発 / 評価指標 / 実証研究 / 前向き追跡調査 / 国際生活機能分類 |
研究実績の概要 |
本研究は、精神障害者の精神症状および生活技能から就労の可能性を予測し、追跡調査から就労に必要な能力と求められる支援を明らかにすることで、今後の科学的かつ合理的な就労支援プログラムについて検討することを目的とした。 具体的には、以下の4点から検討を行った。(1)精神障害者の精神症状と生活技能から就労可能性を予測できる就労支援アセスメントツール『精神障害者就労支援尺度:JSM-ICF』の検証、(2)医療・福祉サービスの就労支援の実態把握、(3)就労の有無に影響を与える要因の解明、(4)実証データに基づく科学的かつ合理的な就労支援プログラム(マニュアル)の検討である。 本年度は、精神科デイケア、障害福祉サービス事業所、地域活動支援センターの利用者を対象に前向き追跡調査を実施した。計測対象となるアウトカムを就労とし、サービス利用開始6か月時点で、就労群と非就労群の比較を行った。その結果、診断名(統合失調症)、精神保健福祉手帳所持(有)が就労と負の相関があり、就労することが出来なかった。居住形態、罹病期間、障害年金、就労経験では、就労と相関がみられなかった。サービス終了時において、支援量(診察の頻度、サービス機関の利用時間)に変化はみられなかった。JSM-ICF支援項目別では、支援を必要とする者ほど就労することが出来なかったことが明らかになった。精神障害者の就労支援には、「コミュニケーション」や「対人関係」の生活機能をより高めるプログラムの実施が求められることが示唆された。
|