研究課題/領域番号 |
26380795
|
研究機関 | 聖隷クリストファー大学 |
研究代表者 |
中村 京子 聖隷クリストファー大学, 社会福祉学部, 教授 (00597099)
|
研究分担者 |
横尾 惠美子 聖隷クリストファー大学, 社会福祉学部, 教授 (10369473)
佐野 仁美 聖隷クリストファー大学, 社会福祉学部, 助教 (60738631)
|
研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
キーワード | 国際研究者交流 / インド ケーララ州 / 介護生活支援 / 移乗・移動 / ケアワーカー / 腰痛 / 異文化 / 生活習慣 |
研究実績の概要 |
平成26年度の計画は事前調査及び現状調査であった。事前調査に関しては事前に協力を依頼している「インド聖隷希望の家」の施設長と直接対面し、本研究の目的や主旨また詳細な計画や最終的な成果物のことを伝え、理解を得て協力の承諾を得た。また他の施設の紹介も快く引き受けられ、26年度の計画通りに目的は達することができた。現状調査に関しては介護の現場にスタッフとして入り、コミュニケーションと研修を行う計画は4か所の施設の施設を視察しケアワーカーから介護の現状の情報を得ることができた。計画では生活習慣と異文化を鑑みて生活支援技術をどこまで取り入れるかを確認することとしていた。インドの入浴介助はバケツから汲んだお湯を背中にかける状態や移動移乗は抱え上げる状態であった。ケアワーカーの加重な労働の上に介護技術や知識がない状態の介護はかなりの負担であった。歩行訓練、自立訓練等の習慣はまだない。将来は、訓練等を取り入れ、歩けない人が歩けるようになることもこれからの課題と考えるが、まず必要なものはケアスタッフの負担を軽減させることではないかと考えた。また日本が大事にしている「自立支援・自己選択・決定」に関してはインドの政策や経済状態、また多人種から多宗教が共存しているインドには我が国の価値観から足を踏み入れではいけないことを痛感する。以上のことを鑑みて、今、インドで急務なのは基本的な介護技術の知識と技術をもって、ケアワーカーの腰痛の負担を軽減することにした。今後の計画としては27年度の8月に移乗移動に関する知識等のアンケートを取り、29年度の3月にDVDとパンフレット、実演の計画である。そこで再びアンケートをとりどのように向上したかをとる予定である。またそこからさらに改善して再び作成し完成とする。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成26年度の計画では研究協力依頼及び、事前調査と現状把握の為、2度のインド渡航を計画していたが、1度の渡航で、現時点での十分な調査、現状把握、また現地の協力体制が構築でき、おおむね計画通りに進んでいると考えている。
|
今後の研究の推進方策 |
平成27年8月、研究協力者に事前アンケートを取る。内容は介護生活支援技術の移乗・移動またボディメカニズムの知識等を絵や図等を使ってわかりやすく作成する。アンケートの言語は現地の協力者に協力してもらい現地語に翻訳したものを作成する。アンケートの結果を基に研修内容を検討し、ビデオとパンフレット案を作成する。平成28年3月、ビデオ、パンフレット案と演習を取り入れた研修を行う。事後のアンケートから事前と比較し効果を検証する。その結果をもとに再度検討・修正・改善を繰り返してして、パンフレット・DVDの成果物を完成させ、現地の施設長及び研究協力者へ配布する。
|
次年度使用額が生じた理由 |
平成26年度の計画では研究協力依頼及び事前調査と現状把握の為、2度のインド渡航を計画していたが、1度の渡航で済んだため残金が生じた。
|
次年度使用額の使用計画 |
当初の計画では、平成27年度、現地の協力者へのインタビュー調査を予定していたが、インド視察後、より現状に即した計画の見直しをし、アンケート調査に変更することとした。アンケート調査では、より理解を深めてもらうためイラストを用いる予定であり、イラストレーターへの費用と、現地語への翻訳料が新たに発生する為、それに使用する予定である。
|