本研究の目的は、介護福祉士の離職行動に影響を及ぼす要因を探ることである。本研究は、介護福祉士養成施設卒業生への調査と、同調査の回答者に対するパネル調査データを用い、離職経験、離職意向、離職行動の3つの指標の関連性を分析した。 介護福祉士の離職行動に直接影響を及ぼすのは、結婚や出産など一般的に女性労働で指摘される個人的要因が大きいものの、法人内異動の経験は離職防止に寄与する可能性がみられた。離職経験は、その後の離職意向に影響を及ぼしており、離職意向はその75%が1年後の離職行動につながらないことがわかった。
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