研究課題
文献研究や独立型社会福祉士との協働により開発を行ってきた独立型社会福祉士スーパービジョン支援ツールを用い、独立型社会福祉士スーパービジョンの検証を行った。その結果、本ツールを用いることで独立型社会福祉士が実践における課題やそれに対する解決への方法を自ら見出すことが可能となっていた。このことから、エコシステム構想を援用した支援ツールによる独立型社会福祉士へのセルフ・スーパービジョン方法の意義として、以下の5点があげられた。①可視化されたデータを介することで経営と実践を包括的に振り返ることができる。②継続的実践を担保する経営面、実践面における問題や強みへの客観的評価が可能になる。③開業当初に抱いていた「やりたかった実践」と「今、取り組む実践」との関連性が明確になり、漠然とした不安や焦りが軽減される。④具体的な課題が分析できるため、具体的行動計画、改善計画がたてやすく、実際に次どのような動きをすればよいかが分かる。⑤孤軍奮闘する独立型社会福祉士にとって本ツールによる評価は、継続的に評価でき、何をどう変えていけばよいか(変えてきたか)という変化も見える。独立型社会福祉士スーパービジョン支援ツールは、独立型社会福祉士のセルフ・スーパービジョンに有効であるという確認を踏まえ、独立型社会福祉士のスーパービジョンとして、以下の方法を提示することができた。①独立開業した理由などをSV①シートに記入する。②支援ツールの質問項目に入力する。③支援ツール結果を表示し、視覚化する。④グラフ化されたデータから、実践把握を行う。⑤実践把握にもとづき、課題を分析する。(2層のグラフデータから、「実践」と「経営」のバランスについて、3層、4層、下位構成子データからポイントの高い項目、低い項目について分析する。)⑥SVシート①を再度確認し、やりたかった実践と現状とのバランスも鑑み、今後の方策を検討する。
すべて 2018 2017
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) 図書 (1件)
人間関係学研究
巻: 16 ページ: 27-38
巻: 15 ページ: 13-24
関西福祉科学大学紀要
巻: 21 ページ: 79-87
10.24614/00002171