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2015 年度 実施状況報告書

紛争解決におけるマクロ公正とシステム正当化動機

研究課題

研究課題/領域番号 26380838
研究機関山形大学

研究代表者

福野 光輝  山形大学, 人文学部, 准教授 (30333769)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード社会心理学
研究実績の概要

効果的な合意形成手続きを探ることである。具体的には、利害対立時に人々が行う2つの分配的公正判断(マイクロ公正とマクロ公正)を区別し、公共事業の解決を促す鍵と考えられるマクロ公正判断のさらなる規定因として、システム正当化動機の役割を検討することを目的とした。当該年度は、システム正当化動機の強弱が利害対立状況に対する認知的表象に影響し、それがマクロ公正判断を規定するという枠組みの検討を目指した。この枠組みを検討するにあたって、まず利害対立状況に対する認知的表象研究を概観して、研究動向の把握を試みた。その結果、相互依存性に関する人々の主観的認知を意味する葛藤テンプレートという概念を組み込んだ研究観点を得た。一連の研究によると、人々のイメージする日常的な利害対立状況は4つの実験ゲーム(囚人のジレンマ、差の最大化ゲーム、チキン・ゲーム、安心ゲーム)のいずれかに分類されるという。また、人々が利害対立をどのような葛藤テンプレートをもちいて知覚するかによって葛藤反応が規定されることを示唆している。次年度は、葛藤テンプレートの概念を、システム正当化動機やマクロ公正の議論とどう関連づけるかについて検討する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当該年度にシステム正当化動機とマクロ公正感、葛藤テンプレートの関連を検討する調査を実施する予定であったが、大学改革と異動関連の業務が重なり、調査計画を確定することができなかった。

今後の研究の推進方策

今年度中は、年内に調査計画を固め、年明けまでには調査を実施できるよう準備を進めたい。

次年度使用額が生じた理由

当該年度に市民を対象に質問紙調査を実施する予定であったが、実施計画がまとまらず予算の執行ができなかったため。

次年度使用額の使用計画

平成28年度には質問紙調査を実施する予定であり、そのために予算の執行を計画している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2016

すべて 図書 (1件)

  • [図書] 紛争・暴力・公正の心理学2016

    • 著者名/発表者名
      福野光輝(分担執筆)
    • 総ページ数
      分担部分 p. 88-108
    • 出版者
      ナカニシヤ出版

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公開日: 2017-01-06  

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