研究課題/領域番号 |
26380849
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研究機関 | 文教大学 |
研究代表者 |
佐久間 勲 文教大学, 情報学部, 准教授 (60341905)
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研究分担者 |
日吉 昭彦 文教大学, 情報学部, 准教授 (80383313)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 国際的スポーツイベント / オリンピック大会 / ワールドカップ・サッカー大会 / 外国人ステレオタイプ / 外国人イメージ / 内容分析 / パネル調査 |
研究実績の概要 |
平成26年度は当初の研究計画に従い、以下の3つの研究を実施した。 (1)先行研究の知見の整理と確認:これまでに実施してきた研究(W杯サッカー・南アフリカ大会に関する研究、ロンドン・オリンピック大会に関する研究)で得られた研究知見を整理、確認した。加えてそれらの研究結果に関する疑問点や手続き上の問題点を明らかにした。 (2)webによるパネル調査の実施:W杯サッカー・ブラジル大会開催の約1ヶ月前(N=824)と大会終了後の1ヶ月前(N=686)にパネル調査を実施した。調査対象者は(株)マクロミル社の登録モニターであった。主な質問項目は、日本人と複数の外国人に対するイメージ、W杯サッカー大会開催期間中のメディアの利用状況、W杯サッカー大会の試合中継、ニュース、情報番組の視聴の程度などであった。基礎的な分析の結果、大会前と大会後を比較すると、日本人を含む複数の国民のイメージが変化していた。そしてその変化は「あたたかさ」と「身体能力」に関する次元で見られ、大半は肯定的な方向に変化していた。一方、少数の国民の「あたたかさ」「身体能力」に関するイメージは否定的な方向に変化していた。今後、分析を継続し、これらの肯定的・否定的な変化を規定する要因を明らかにしていきたい。 (3)テレビ番組の内容分析:大会期間中に放送されたテレビ番組(試合中継、ニュース、情報番組など)について内容分析を実施した。内容分析は、メディア学を専攻とする学生にコーディングを実施してもらった。コーディングの結果については現在分析中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成26年度中に実施する予定であったweb調査も実施済みである。テレビ放送番組の内容分析についても、コーディング作業が一通り終了しているため、おおむね順調に進展していると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
本年度は、平成26年度に実施したweb調査のデータの分析、および内容分析のコーディング結果に関する分析を継続して実施する。さらに、web調査のデータと内容分析のデータをマージした分析の可能性も検討する。以上の分析で得られた結果に関しては、平成27年度中に国内で開催される心理学および社会学関係の学会で発表する予定である。さらに平成28年度には国際的スポーツイベントである夏期オリンピック大会が開催されるため、その準備(web調査、内容分析)を開始する。
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次年度使用額が生じた理由 |
年度途中で内容分析のための作業時間が予定の時間を超えると予測して前倒し請求をしたが、その予測よりも内容分析のコーディング作業のための時間がかからなかったことが主な原因である。
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次年度使用額の使用計画 |
当初の予定通りに国内学会での発表のための旅費に充当する。加えて、内容分析に関して新しい観点からの分析を実施する可能性もあるため、その費用(人件費)に充当する。
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