研究課題/領域番号 |
26380875
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
石津 憲一郎 富山大学, 人間発達科学部, 准教授 (40530142)
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研究分担者 |
下田 芳幸 佐賀大学, 文化教育学部, 准教授 (30510367)
大月 友 早稲田大学, 人間科学学術院, 准教授 (20508353)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 心理的柔軟性 / 介入プログラム / 中学生 / 価値とコミットメント / ACT |
研究実績の概要 |
平成27年度では,まず,平成26年度に行った心理的柔軟性を高めるためのプログラムの効果検証を検討した。その結果,Acceptancen and Commitment Therapy のエッセンスの中で,「価値」「アクセプタンス」といった視点からの集団への行動活性化によって,自尊感情や心理的柔軟性に変化が起こる可能性が示唆された。また,クラス集団へのプログラムをより良くするために,学校の教員を交えてプログラムの改善についても検討を行った。また,平成26年度に行った調査研究はドイツで行われたAssociation for Contextual Behavioral Science World Conferenceとカナダで行われたAmerican Psychological Association Annual Conventionにて発表を行った。 以上に加え,平成27年度では新たな調査研究の一環として,自ら大切にしたいと考える「価値」へのコミットメントと回避を測定する尺度作成のための調査と,クラス集団へのプログラムを改良し,本研究者に学校教員を加えてプログラムを実施した。現在,いずれの研究についても,データの分析を行っており,今年度の国内外の学会にて発表を行う予定となっている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成27年度でも26年度と同様に,予定していたたデータをおおむね収集し分析を行うことができている。また平成26年度に行った研究結果についても,27年度の学会において発表することができた。今年度も引き続き,得られたデータを発表し,論文化していく予定である。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は,平成26年度および27年度に得られたデータの分析をより詳細に行うとともに,結果の一部については論文化を行って行く予定である。また,中学生の抑うつやストレスの短期的な変化に,心理的柔軟性がどのように作用しているかについて短期縦断的な研究を行うことと予定している。最終的には,調査研究で得られたデータと,介入研究から得られたデータを統合し,心理的柔軟性を高めるためのプログラムの効果を検証していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
昨年度は英語論文化する際の校閲が間に合わなかったため,一部残金が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
今年度も国際学会等での発表が行われ,また研究結果を発表する際,昨年度生じた残額をそこに充てる予定となる。
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