教員養成学部学生の教職への意思決定とその変動に、自己・他者・職業への信頼が関わるという理論モデルを検証した。結果として2年次までにおいては関連が見られたが、3年次以上では関連は弱かった。 面接調査からは、教職に就く意思決定の分岐点となる認知や体験によるモデルを構築した。分岐点とは、(1)教職以外に強く惹かれる選択肢の認知、(2)教師に必要な能力が大きく不足するとの認知、(3)不安への耐性や努力に見合うほどに教師の仕事や成果に強く魅かれたか、である。 さらに彼らの意思決定のキーワードとして「楽しい仕事」に注目した。その含意は多様であった。
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