研究課題/領域番号 |
26380886
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
山田 剛史 岡山大学, 教育学研究科(研究院), 准教授 (10334252)
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研究分担者 |
杉澤 武俊 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 准教授 (30361603)
寺尾 敦 青山学院大学, 社会情報学部, 准教授 (40374714)
村井 潤一郎 文京学院大学, 人間学部, 教授 (50337622)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 心理統計 / R / 教材開発 / データベース / インタビュー調査 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は,A.心理統計関連科目担当教員へのインタビュー調査,B.Rを用いた心理統計教材開発の検討,C.AとBのデータベースへの搭載,の3つである。平成27年度は3カ年の研究期間のうちの2年目であり,主に研究目的AとBを中心に研究を遂行した。 研究目的A(インタビュー調査の目的)は,心理統計関連科目担当教員にインタビューを行うことにより,Rを用いた心理統計教育に関する情報と教材開発の参考となる情報を収集することである。平成26年度に作成したインタビューガイドを用いて,本年度はインタビュー調査を実施した。心理統計に関する授業を担当している大学教員に対するインタビュー調査は,研究計画通り順調に遂行できている。インタビュー対象者は,Rを用いた教育実践を行っている教員が大部分だったが,一部,Rを用いた教育実践を行っていない教員もいた。インタビューの実施により,対象者それぞれが行っている心理統計関連授業についての情報を多面的に集める事ができた。対象者自身の授業資料(Rを活用したもの)を持参してもらい,その資料の作成意図などを聞くことができた。また,個々の教員の優れた実践を共有できるように,効果的なデータ例や授業中の作業課題,授業の形態や構成などのTipsやノウハウの蓄積も進めることができた。 研究目的Bに関しては,その成果の一部を山田・村井・杉澤(2015)としてまとめ,出版することができた。これも本年度の研究成果といえる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
インタビューガイドを用いて,複数の心理統計科目関連教員へのインタビュー調査を遂行できた。インタビュー調査から,予定通りの情報を集めることができている。今後は収集した情報をいかに分かり易く整理し,分析するかが課題である。Rを用いた心理統計教材の開発について,本研究の知見の一部を山田・村井・杉澤(2015)にまとめることができたのも,本研究の順調な進展を表しているといえる。よって,研究は事前の計画通り進展しているといえる。
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今後の研究の推進方策 |
平成28年度は,3カ年の研究の最終年度である。実施したインタビュー調査のとりまとめが中心的課題となる。このインタビュー調査の結果をもとに,研究目的BのRを用いた心理統計教材開発,及び,研究目的Cによる研究成果の公表についても検討を進め,研究をまとめる。また,研究目的Aのインタビュー調査に関連して,ICP2016(31st International Congress of Psychology)において,本研究の成果を発表する予定である。さらに,研究目的Bの教材開発に関連して,Salkind, N. J. (2014). 100 Questions (and Answers) About Statistics. Sage Publications, Inc. を翻訳する作業も,本研究組織で実行中である。
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次年度使用額が生じた理由 |
インタビュー調査の謝金,および,インタビュー調査データのテキスト化にかかる費用を翌年度に繰り越すこととした。
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次年度使用額の使用計画 |
インタビュー調査を実施し,期間中にその結果をデータ化し分析を行う。このために,人件費,旅費,謝金として使用する予定である。
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