研究課題/領域番号 |
26380898
|
研究機関 | 東京福祉大学 |
研究代表者 |
石 暁玲 東京福祉大学, 社会福祉学部, 講師 (30529483)
|
研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
キーワード | 虐待予防 / 親支援 / 子どものネガティブな感情表出 / 養育力 |
研究実績の概要 |
平成27年度では、虐待経験群の親の面接調査を継続し、「子どものネガティブな感情表出を受け止める養育力尺度」の開発を行った。質問紙調査より、養育力尺度の下位因子を確定し、想定した育児不安および精神的健康度(GHQ)との関連性も確認できた。現在この養育力の規程要因と影響要因を多面的に検討する質問調査は、5月末に実施できる段取りで進めている。 いままでの研究成果は、日本発達心理学会第27回大会で「子どものネガティブな感情表出に対する母親の対処方法―タイプ別・職形態別の比較ー」というタイトルで報告した。日本保育学会第69回大会で「子どもの第一次反抗期への母親対応と普段の親子のかかわり」というタイトルで報告した。合わせて実際の育児困難を抱える親を対象にした講演会および懇談会にて本研究の立場からの提案も行った。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究は「子どものネガティブな感情表出を受け止める養育力」を同定し、虐待予防への示唆を得ることを目的として行われているものである。インタビュー調査、尺度開発と他要因との検討、さらにこれらの成果の現場へのフィートバックを目指している。現在研究の進行が若干前後するところがあるが、フィートバックをしながら、質問紙調査を順調に進めている。従って、3年目の最終年度では予定されている研究内容を完了できる見通しになっている。
|
今後の研究の推進方策 |
質問紙調査を展開し、それらの成果を現場に還元するための研修会、成果発表会などを行う。合わせて学会活動と論文投稿活動を進めていく。 7月30日からのThe 23rd Congress of the International Association for Cross-Cultural Psychologyで報告する予定である(How Japanese mothers with dissimilar patterns of cultural self-construal to cope with their children's negative emotions)。
|
次年度使用額が生じた理由 |
差額が生じたのは、予定していた質的分析のソフトが本研究の目的に似合ったものではなかったからである。
|
次年度使用額の使用計画 |
引き続き探してみるが、ない場合はその分をデータ分析の人件費に当てるようにする。
|