離婚率の上昇に伴い、結婚生活を続けることが個人の心理的健康にどう影響するかを明らかにした。中高年期夫婦を対象に、結婚コミットメント(以下C)は、人格的C、諦め・機能的C、規範的Cから成ることが明らかにされ、クラスター分析の結果、規範的Cが高く、かつ人格的Cも高い、日本の高齢者に特有の規範型が抽出された。また、子育て期では、上記3因子に加え、子の存在Cが抽出され、計4因子を中高年期と比較すると、子育て期では規範的Cが薄かった。さらに、若い世代では子の存在は必ずしも離婚を抑止するものでないことが明らかとなった。
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