本研究の目的は、①叱り方尺度の作成、②叱り方の影響要因と臨床的介入、③叱り方と子どもの問題行動との関連、④身体接触を用いた叱り方プログラムの効果(FTP)を検討することであった。 本研究では、叱り方尺度の4因子構造(暴力的な身体接触・愛情的な身体接触・肯定的なしつけ・感情的しつけによる罪悪感)が確認された。肯定的なしつけと母親の抑うつに負の関連があった。叱る時の愛情的な身体接触は子の自己抑制を低め、肯定的しつけは子の自己主張を高めることが見いだされた。叱り方プログラム(FTP)は、母親の肯定的な養育行動(例子どもの気持ちを考える)を高め、否定的な養育行動(例子どもを怒鳴る)を少なくした。
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