研究課題
・依存症の予後を予測するための社会認知的手法を用いたプログラム(潜在連合テスト)について、既に完成しているパイロット版を現場でより実施しやすいように改良を加えた。・連携病院である依存症専門病棟を有する精神科病院において、アルコール依存症入院患者を対象に調査を続け、退院直後のフォローアップ(約2週間後)も含めると30例程度の症例を収集し、退院前調査と退院後の再飲酒状況の関連について予備的な検討を行い、国際学会を含むいくつかの学会で発表を行った。・研究者本人がかかわってきた依存症評価システムの開発の際測定したデータをもとに、依存症者と児童虐待経験の関連について、薬物依存症による入院および通院患者を対象に包括的な検討を行い、英文論文としてまとめ出版した。
2: おおむね順調に進展している
社会認知的手法を用いたプログラムの開発がほぼ終了していたこと、既に調査対象先の連携病院との協力関係は確立済みであったこと等から、(連携先病院のスタッフ入れ替え等の影響が心配されたものの)スムーズに調査に入ることができ、十分なサンプル数を集めるのに時間がかかるデータ収集に専念できたため。
連携病院で依存症患者を対象にした縦断調査のデータ収集を続けていく。同様に健常者との比較および依存症ではない多飲酒者でも同様の関係が認められるか調査するため、健常大学生を対象にした調査を進めていく。
研究成果の国際学会での発表を予定し海外出張費を計上していたが、日本国内で開催される国際学会で最終的に発表を行ったこと、またオープンアクセスの英文雑誌の論文掲載料が予想よりも高額だったことなどから予定と実際の執行額に差が生じたと考えられる。
本年度は遠方(北欧)の海外出張を予定しており、昨年度残額分は主に旅費として計上していく予定である。
すべて 2015 2014
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 3件) 学会発表 (5件)
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